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パジェロのエアコンで、設定温度を変えても吹き出す風の温度がほとんど変化せず、32℃に設定したときだけ温風になるという症状が発生しました。
最初はエアコン本体やエアミックス系統の不具合も疑いましたが、実際に温度設定を変えながら確認し、さらに内気温センサーの先端部分を保冷剤で冷やして反応を確認したことで、原因を絞り込むことができました。
最終的には、内気温センサー周辺の空気の吸い込み状態を改善することで、設定温度に応じた自然な温度変化が見られるようになりました。
今回は、実際に行った確認方法と改善までの流れを紹介します。
車のエアコンが冷えない・ぬるい時の原因をまとめて確認したい方へ
エアコンガス不足、コンプレッサー、エアミックス、各種センサーなど、 車のエアコンが冷えない・ぬるい時に考えられる原因全体は、 こちらの記事で詳しく解説しています。
最初に出ていた症状
まずエアコンを18℃に設定してしっかり冷風を出した状態から、設定温度を徐々に上げて確認しました。
ところが、設定温度を上げても風の温度がほとんど変化しません。
18℃から31.5℃付近まで、ほぼ冷風のままでした。
そして、
32℃に設定したときだけ温風に切り替わる
という極端な動きをしていました。
本来であれば、設定温度を上げていくにつれて、冷風から徐々にぬるくなり、最終的に温風へ変化していくはずです。
しかし今回の車両では、「冷風」か「32℃の温風」かというような状態になっていました。
内気温センサーの先端部分を保冷剤で冷やしてみた
そこで、温度制御に使われている内気温センサーの反応を確認することにしました。
内気温センサーの先端部分を保冷剤で冷やして、エアコンの反応が変わるかテストしました。
すると、それまでほとんど変化がなかった吹き出し温度に、ようやく少し変化が見られるようになりました。
内気温センサーの先端部分を冷やしたことでエアコン制御に変化が出たため、センサーそのもの、またはセンサー周辺の空気の流れが関係している可能性が高いと判断しました。
この時点で、冷媒やコンプレッサーだけの問題ではなく、室内温度をどのように検知しているかを重点的に確認する方向へ切り替えました。
内気温センサーの役割や故障症状を先に確認したい方へ
内気温センサーがどんな役割をしているのか、 故障するとどんな症状が出るのか、確認方法まで知りたい方は、 こちらの記事で詳しく解説しています。
内気温センサー周辺の隙間を確認
次に、インパネ周辺を確認しました。
内気温センサーは車内温度を正しく検知する必要がありますが、周囲に隙間があると、意図しない場所の空気を吸い込んでしまう可能性があります。
そこで、インパネを少し浮かせた状態で、内気温センサー周辺を絶縁テープで仮に塞いでテストしました。
すると、さらに変化が現れました。
人が乗っていない状態で確認すると、センサー周辺を塞いだことで温度表示が26℃台まで下がりました。
センサー周辺の隙間を塞ぐことで明確な変化が出たため、センサー周辺の空気の吸い込み状態が温度制御に影響している可能性がさらに高まりました。
温度変化の確認にあると便利
今回のように内気温センサー周辺の温度変化を確認する場合は、 外部センサー付きのデジタル温度計があると、 実際の温度変化を数値で確認しやすくなります。
※故障診断専用機器ではなく、温度変化を確認するための補助として使用します。
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今回の記事での使い方:
外部センサーを使って、内気温センサー周辺などの
温度変化の目安を確認する用途
に使えます。
車種や測定位置、周囲の環境によって表示温度には差が出るため、 測定値は故障判定そのものではなく、原因を切り分ける際の参考値として使用してください。
温度設定に対する風の変化を再確認
センサー周辺を調整したあと、再び設定温度を変えながら吹き出す風を確認しました。
- 25℃:冷たい
- 27℃:冷たい
- 28℃:やや冷たい
- 30℃:やや冷たい
- 31.5℃:温風が混じり始め、中立に近い
- 32℃:暖かい
最初のように31.5℃までずっと冷風という状態ではなくなり、設定温度を上げるにつれて段階的に風温が変化するようになりました。
「32℃になった瞬間だけ温風」だった状態から、設定温度に応じて徐々に風温が変化する状態へ改善しました。
最終的にスポンジで処理
絶縁テープは、あくまで原因確認のための仮処置です。
テープでセンサー周辺を塞いだときに改善が確認できたため、最終的にはスポンジを使って隙間を処理しました。
ポイントは、内気温センサー自体を完全に塞ぐことではありません。
車内の空気を正しく吸い込める状態を維持しながら、インパネ内部などから余計な空気を吸わないようにすることが重要です。
スポンジ処理後も温度制御は安定し、設定温度に対する吹き出し温度の変化も自然になりました。
今回の診断で重要だったポイント
今回いちばん大きかったのは、いきなり部品交換をせずに、センサーの反応を実際に変化させながら原因を切り分けたことです。
診断の流れは、
内気温センサーの先端部分を保冷剤で冷やす
↓
少し変化が出る
↓
センサー周辺を絶縁テープで仮に塞ぐ
↓
さらに変化が出る
↓
スポンジで仕上げる
という順番でした。
エアコンの温度制御がおかしい場合、「冷える・冷えない」だけで判断せず、設定温度を1~2℃ずつ変えて、吹き出し温度が段階的に変化するか確認するのも有効です。
まとめ
今回のパジェロでは、当初は18~31.5℃付近までほぼ冷風のまま、32℃にすると急に温風になるという症状がありました。
そこで内気温センサーの先端部分を保冷剤で冷やしたところ、少し温度制御に変化が見られました。
さらにセンサー周辺の隙間を仮に塞ぐと温度制御が改善したため、最終的にスポンジで処理しました。
その結果、25℃・28℃・30℃・31.5℃と設定温度を上げるにつれて、冷風から温風へ自然に変化するようになりました。
エアコンがしっかり冷えるのに「設定温度を変えても風温が変わらない」という場合は、内気温センサーやその周辺の空気の流れも確認する価値があります。
ただし、同じ症状でも原因が必ず同じとは限りません。
エアミックスアクチュエーター、各種温度センサー、冷媒量、コンプレッサーなどさまざまな原因が考えられるため、実際の車両状態に合わせた点検が必要です。


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